はじめに
プラズマ生体応用工学研究室では、「プラズマ技術を使って人類の未来を創造」することを目的に環境や生体への応用を目的とした低温プラズマに関する研究,究極のエネルギー源である核融合炉実現に向けた高温プラズマに関する研究を『実験と理論解析の両面』から取り組んでいます。現在取り組んでいる具体的な研究内容を以下にご紹介します。より具体的にお知りになりたい方は各研究グループの長 (教員) までご連絡ください。
富岡教授グループ
プラズマはどこでできる?密度分布は? — シミュレーションと三次元非破壊計測 —
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シア干渉計による火炎ガス近傍の3次元屈折率分布計測 (低温・実験・理論)
シア干渉計で計測した干渉縞をもとに、レーザー光の位相のずれを算出し、それを使って火炎の屈折率分布を再現
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非計測データの補完による不完全CTにおける再構成精度向上の検討 (低温・理論)
可動域に制限のあるCT (コンピュータトモグラフィ) で計測された不完全データをもとにもとの断層像を再現する手法を構築
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レンズ効果を考慮した干渉縞からの軸対称屈折率分布の解析 (低温・実験・理論)
物体を通過するときに光が曲がる影響を考慮して、干渉画像から得られる屈折率分布の高精度化を検討
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歯根管の高周波電流治療における電場分布の解析 (低温・理論)
歯根管の高周波電流治療時の歯根管内部の電場分布を解析し、治療効果の向上を目指す
山内准教授グループ
プラズマ + 材料 = 新しいもの
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歯根管の高周波電流治療の効果向上に向けた模擬実験 (低温・実験)
歯根管の高周波治療において除菌が進む理由を実験により解明
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液中レーザー溶融法を用いたサブミクロン球状粒子の作製 (低温・実験)
液中レーザー溶融法によって作成される球状粒子をTIM(電子部品の放熱材)や核融合炉燃料貯蔵体への応用を目指す
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カビ様臭原因物質2,4,6-Trichloroanisoleの大気プラズマ照射による除去 (低温・実験)
ワインのコルクに付着する匂い原因物質の除去法として、大気プラズマ照射を検討
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短期間で再利用可能な核融合炉用バナジウム合金の重水素透過特性 (高温・実験)
核融合炉のブランケットへの使用が検討されているバナジウム合金の特性を実験により解明
松本助教グループ
「大気圧」から「核融合」まで、シミュレーションを通じてプラズマと語る
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低温大気圧プラズマのモデリング (低温・理論)
様々な応用が期待されている大気圧プラズマの特性をシミュレーションによって解明
左の系で計算した密度分布が下の動画です
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大型ヘリカル装置における実座標系を用いた高エネルギーイオンの挙動と閉じ込めに関する研究 (高温・理論)
大型ヘリカル装置に入射された高エネルギーイオン(NBI)の挙動をモンテカルロ・シミュレーションにより解析
大型ヘリカル装置に入射された高エネルギーイオン密度のポロイダル断面における時間変化 (上ず)
東助教グループ
プラズマ物理に対する数値的アプローチ
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構造感度解析を用いた化学反応ネットワーク簡約化手法の大気圧低温プラズマへの適用 (低温・理論)
大気圧低温プラズマ中で生じる膨大な数の反応を簡約化するための手法を開発
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相対論的レーザー・プラズマ相互作用の数値計算と物理モデル (高温・理論)
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運動論的シミュレーションによる大気圧低温プラズマの高エネルギー電子生成・輸送機構 (低温・理論)